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【代謝生化学研究室】実習紹介:生化学実習

「生化学実習」は大学3年次に学生が受講できる実習の一つです。「生化学実習」では、タンパク質や酵素についての講義を行い、続けて、酵素に関する実験実習を行います。

酵素とは、生体内な生体外で起こる化学反応に対して、触媒として機能する物質で、主に、タンパク質で構成されています。酵素によって触媒される化学反応を、一般的に、「酵素反応」や「酵素的反応」といいますが、「生化学実習」では、酵素に関する実習を行います。酵素は消化、吸収、代謝、排泄といった際に起こる反応に関係しており、ヒトを含めた生物が生きていくために欠かせない物質です。また、近年では、我々の身近なところでも活用されて、例えば、食品発酵、食品加工、医薬品、洗浄などで酵素反応を利用しており、酵素は、バイオサイエンス・生命科学領域ではとても重要な生体分子です。

「生化学実習」では、酵素の反応速度に注目し、酵素反応速度の測定などを行っています。次の2枚の写真は、実験実習を行っている様子になります。実習は二人一組で協力して行います。各実験の方法は毎回同じですが、条件を変えて繰り返し実験を行い、酵素の反応速度についての検証を進めています。最初は作業ステップも多く苦労していましたが、実習も回を重ねるごとに、学生の実験の手際がよくなっていき、より正確な実験データを取得できるようになっていました。

次の2枚の写真では、実験のデータの整理を行っている様子です。実験でデータを取得するだけでなく、そのデータの解析を行い、酵素反応速度の計算や酵素反応における酵素濃度の影響の確認などを行います。酵素濃度の計算、グラフ作成など、データ解析に苦戦しながらも、学生同士で相談し、また、教えあいながら、学生自身が取得した実験データを使って学びを深めていました。

【 代謝生化学研究室】 
 教員情報:西海信 准教授(Link) 
研究紹介:代謝物と生体機能との関係を解き明かす(Link)