NEWS

「化学を楽しむ会」を開催しました!【理科教育研究室】

2024年7月20日、神戸女学院大学で高校生のための化学体験イベント「化学を楽しむ会:マイクロスケール実験でΔGの謎を解き明かそう」を、理科教育研究室の中川教授(専門は理科教育、物理化学)が実施しました。

高校化学では、エンタルピー変化ΔHは定量的に扱われますが、エントロピー変化ΔSやギブズエネルギーΔGは定性的にしか扱われません。しかし、ΔSやΔGも定量的に扱った方が、化学反応に対する理解が深まります。
今回は金属(Cu, Zn, Mg)とHCl水溶液(塩酸)との反応および金属(Cu、Zn、Mg)と金属カチオン(Cu2+、Zn2+、Mg2+)の反応を扱いました。参加した高校生には、CRC Handbookに掲載されたデータを用いてΔGを算出し、ΔG < 0の場合には化学反応が起こり、ΔG > 0には起こらないことを中川が開発したペットボトルのキャップで作製した手作りウェルプレートを使用したマイクロスケール実験[T. Nakagawa, School Science Review, 103(382), 23-26 (2021)]で確認してもらいました。参加者から、高校で学習した化学に対する理解が深まったという感想が得られ、とても有意義な会でした。

本イベントは、JSPS科研費基盤研究(C) 24K05954「化学反応の自発性とその主要因に関する理解を深める新規教材の開発」(研究代表者:中川徹夫)により実施しました。

【教員情報】
中川徹夫教授(環境・バイオサイエンス学科 理科教育研究室)
研究者情報(Link)、研究紹介(Link