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【環境科学研究室】ハチミツ中のネオニコチノイド系農薬の測定

ネオニコチノイド系農薬はニコチンに類似した構造式を持つ殺虫剤の総称で、1990年代から世界中で使用量が増大しました。この農薬は残効性が高く幅広い害虫に効果があることから、お米や果物など様々な農作物の栽培時に使用されています。一方で近年、農作物の交配に重要な役割を持つミツバチの大量消失が問題となり、その原因の一つとしてネオニコチノイド系農薬の影響が挙げられています。そのためEUなどの諸外国では使用が禁止されました。

卒業研究では、日本国内や外国産のハチミツ中に含まれるネオニコチノイド系農薬7種類と、ゴキブリ駆除剤として使用されているフェニルピラゾール系殺虫剤のエチプロール、フィプロニルおよびその分解物4種類の濃度を測定しています。食品分析において迅速かつ簡便に前処理が出来るQuEChERS法によりハチミツからネオニコチノイド系農薬を抽出し、濃縮後、LC/MS(液体クロマトグラフ質量分析計)により分析しています。

環境科学研究室 
教員情報:張野宏也 教授Link 
研究紹介:化学物質による汚染の実態を解明Link