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【分子生態学研究室】教員が「野生生物と社会」学会で研究発表を行いました。

分子生態学研究室の高木俊人専任講師が、2025年12月19日から21日にかけて東京都の早稲田大学で行われた「野生生物と社会」学会でニホンジカの国内外来種問題に関するポスター発表を行いました 

 日本列島のニホンジカの個体数増加や分布拡大による農林業被害、人的被害、生物多様性に対する被害は全国レベルの複雑な社会問題となっています。これらの諸問題については、在来のニホンジカ個体群が自然に分布拡大している印象が強いですが、一部地域では人為的な移入に由来する個体やその増加が遺伝解析などによって確認されています。今回のポスター発表では、これまで報告されているニホンジカの過去の飼育実態や、明らかとなっている遺伝子攪乱に関する情報を整理・公表し、国内外来種としてのニホンジカの問題を周知し、さらなる情報収集を進めることを目的としています。会場では来場者から「過去にこんなにも多くの地域でシカの飼育がされていたことに驚いた」や「遺伝的攪乱が各地域で発生しているのを初めて知った」「この地域にあった施設を知っている」などの声をかけていただきました。 

分子生態学研究室では、今後も国内外来種ニホンジカについて多角的な視点から調査研究を進めて行く予定です。 

ポスターのPDFは、以下のリンク先からダウンロード可能です。 

高木俊人, 兼子伸吾, 永田純子. (2025). 遺伝解析と文献調査で明らかにする国内外来種ニホンジカの実態 第30回「野生生物と社会」学会大会(Link) 

【研究費情報】 

日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究25K18255 (Link) 

高木俊人「大型野生哺乳類における遺伝的撹乱の実態解明:指定管理鳥獣の人為的導入の影響評価」 

【分子生態学研究室】 

教員情報:高木俊人 専任講師(Link) 

研究紹介:野生生物のゲノム解析で社会課題を解決へ(Link)