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【理科教育研究室】中川教授が兵庫県立宝塚西高等学校で模擬授業を行いました

 2026年7月15日、中川教授が理学(化学)に関する50分の模擬授業「酸化還元反応におけるエンタルピー変化△H、エントロピー変化△Sおよびギブズエネルギー変化G」を2回行いました(1回目:10:40-11:30、2回目:11:40-12:30)。1回目の模擬授業には11名(女子2名)、2回目の模擬授業には8名(女子3名)の生徒が参加しました。
 現行の高等学校化学(4単位)の「化学反応とエネルギー」の単元ではエンタルピー変化Hは定量的に扱われる反面、エントロピー変化Sやギブズエネルギー変化G(これは教科書の本文ではなく発展的な内容として扱われる)はいずれも定性的な扱いにとどまっています。しかし、化学変化の自発性や駆動力について考察する際、H以外にSやGも定量的に扱う必要があります。幸い、標準状態では、SやGに関してはHと同様の扱いが可能です(標準状態におけるH、S、Gを、それぞれH°、S°、G°と表現します)。
 そこで、今回は高校生にとって身近な酸化還元反応に着目して、具体的なメタンの燃焼反応やマグネシウムと金属水和イオンの反応のような事例に関するH°、S°、G°の算出方法を説明しました。さらに高校生にもマグネシウムと塩酸や銅と塩酸の反応に関して実際にH°、S°、△G°を計算して、それらの値と符号から反応の自発性や駆動力に関して考察してもらいました。50分という短い授業でしたが、参加した高校生はいずれも真剣に授業に取り組みました。既存のデータを活用して算出して得られたデータH°、S°、G°より、化学反応の自発性や駆動力がわかることに、多くの高校生が興味を持ち、授業後に書いてもらった感想には「計算のみで反応が起きるかどうか結果がわかるというのが面白かったです」「化学を計算で完結できるとは知らなかったので、面白い話を聞けたと思いました」「実験をしなくても結果を予想できるのがすごく驚いた」などの記述がみられ、多くの高校生が今回の模擬授業の内容に興味を示したことが窺えました。

【理科教育研究室】
教員情報:中川徹夫 教授(Link
研究紹介:マイクロスケール実験のメリットを追求(Link)