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授業紹介:第2回「生命科学基礎実習」 【食品基礎科学研究室】

「生命科学基礎実習」は、大学1年次の学生が受講する必修実習の一つです。

「生命科学基礎実習」では、バイオサイエンス・生命科学領域の研究、例えば、食品科学、健康科学、生化学、細胞生物学の研究を行うための基本となる実験操作を学ぶことができます。加えて、実験レポートの書き方や、実験データの解析に必要な計算方法についての理解も深めていきます。本学科は理系出身の学生だけでなく文系出身の学生も在籍しているため、高校での理科や数学の内容も交えながら、基礎からわかりやすい講義や実習が準備されています。

通常では、一人の教員が講義や実習を担当しますが、「生命科学基礎実習」では、計15回の実習を専門分野が異なる以下の4人の教員が担当しており、幅広い分野の内容を基礎から学ぶことができるようになっています。

4名の担当教員

高岡 素子(食品基礎科学研究室)
佐藤 友亮(健康科学研究室)
西海    (代謝生化学研究室)
高木 俊人(分子生態学研究室)

第2回「生命科学基礎実習」紹介では、食品基礎科学研究室、高岡素子教授が担当している実習を紹介します。

第2回の高岡教授担当は、バイオサイエンス領域で重要な①器具の正しい使い方および操作、②分光光度計計の基本操作方法、③タンパク質の分析実習で構成されます(3コマ)。

高岡教授担当の授業では、実験器具を用いて計量方法や洗浄の仕方について理解を深めます。実験では、ビーカー・メスシリンダー・メスフラスコなど様々な器具を使用します。

正しい測り方や使用方法を1週目で習得し、2週目の授業で分光光度計の仕組み、検量線の作成方法を学びます。3週目では、タンパク質の定量を行います。

今回は第2回(吸光度計と検量線の作成)の授業様子を紹介します。本実験では、あらかじめ濃度が分かっている試料(標準液:スタンダード)を測定し、その後濃度が分からない試料(サンプル)をスタンダードの傾向と比較して決定します。①標準液をつくり、吸光度を測定する、②試料の吸光度を測定するの流れで実験を進めます。

吸光度の結果をもとにExcelで作成した検量線を作成します。スタンダードの濃度と、反応した液の色、検量線の関係について考察します。食品基礎科学研究室では、3年次実習でレモンなどに含まれるビタミンの定量や、緑茶や紅茶に含まれるカテキンの定量などを行います。その他にも吸光度計や検量線を用いる実験は多くあります。そのため、ここでの基礎実習は、これらに向けた基礎的な実習ともなっています。

食品基礎科学研究室 高岡素子 教授
教員情報 https://www.kobe-c.ac.jp/learning/kyoin/takaoka_motoko/
研究紹介 /letters/2024/03/26/post_3.html

次回は、代謝生化学研究室 西海 信 准教授が担当している「生命科学基礎実習」の内容を紹介します。

〈次回第3回担当〉
代謝生化学研究室  西海 信 准教授 
研究紹介 /letters/2024/03/26/post_7.htm
教員情報 https://www.kobe-c.ac.jp/learning/kyoin/nishiumi_shin